今回は、バンド【Metallica】のアルバム『…And Justice For All』より、曲「Blackened」をご紹介させて頂きます。
アルバム紹介『…And Justice For All』
このアルバム『…And Justice For All』は、バンド【Metallica】が1988年に発表した4つ目の作品です。銀白のアルバムアートで描かれているのは、正義の女神テミスです。その正義の女神(Lady of justiceとも呼ぶ)が、縄で縛られ、天秤にはお金が乗せられ、動けなくなっています。ボーカル・ギターのジェイムズ・ヘットフィールドは、アメリカの社会が、お金や権力に、いかにねじ曲げられていっているかをテーマにしているようです。また、アルバムとしては。カリスマ・ベーシストのクリフ・バートンの死後のアルバムであり、新ベース:ジェイソン・ミューステッドによるベースの音が殆ど聴こえないという事も良く知られています。ベースの音が小さい影響もあり、非常にギターのドンシャリが強調されたシャープなサウンドが特徴のアルバムです。そんなアルバムから、象徴的な曲「Blackened」をご紹介します。
正義の女神テミスとは?
正義の女神テミスとは、ギリシア神話のです。この女神には同一視されるローマ神話の女神ユースティティアがいます。このユースティティアの名前が、ジャスティスの語源になっているそうです。英語では、この女神の事を、Lady of justiceとも呼ばれます。
姿を見ずに公平に判断するために目隠を、等しく正義を測る天秤を、強制するために剣を持っています。最高裁判所にもテミス像が置いてあるそうです。法律事務所に置いてある事も多いので、見かけた時は、このアルバムを思い出してしまいますね。
曲紹介「Blackened」
Metallica – Blackened
イントロは、フェードインする鋭いギターの叙情的な旋律から一点して、鋭く真っ直ぐなメタルリフが始まります。モチーフとなるギターリフは、非常にメタル特有の哀愁を感じます。そこからのドラムの入りは裏拍のスネアで、トリッキーさを感じつつも、ギター・リフと親和性の高さはメタリカらしい素晴らしいアンサンブルです。ボーカルが入ってからも、曲の展開・リズムの変化は非常に多岐にわたり、トリッキーなギターとドラムによる親和性の高いサウンドを聴くと、普段、脳の中で使われていない部分が刺激される感覚があります。これがメタリカの大きな魅力にも繋がっていると思います。
今回の「心の琴線に触れる音」は、4:07~4:32の哀愁漂う間奏シーンです。サウンドはシンプルなドラムに、メタルのバッキング・ギターとメロディーだけで構成され、ギターに乗せた叙情的なメタル音の洪水に包まれている様で、メタルの神からのメッセージが受信できそうにも感じるシーンです。
曲は全体を通して非常に手が混んでおり、何回聴いても、新鮮に楽しめる曲です。また、アルバムとしても手の混んだ大作が多く、聴き応え充分の名アルバムです。
ライブ動画:Blackened
1989年のライブ版:Blackened
Metallica – BLACKENED (live 1989)
当時のメタリカのライブです。これぞメタリカ、荒削りですが、素晴らしいです。
最近のライブ映像と比較してみるのも面白いです。
2018年のライブ版:Blackened
Metallica: Blackened (Winnipeg, Manitoba – September 13, 2018)
メタリカは、ライブパフォーマンスも良く、非常に魅せてくれます。バンドとして、非常に一体感があります。メジャーになっても良さは残っています。
MP3ダウンロード:アルバム『…And Justice For All』と曲「Blackened」
このジャケットはメタルジャスティス 。メタリカ作品の中でも、ソリッドなギターが強いアルバムです。ジャケットに象徴された通りの作品です。
アルバム1曲目に収録され、アルバム・ジャケットを象徴した様な曲です。
通常時のテミス像です。あるのですね。
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