ジョージ・リンチ

【Dokken】Alone Again

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今回は、バンド【Dokken】のアルバム「Tooth and Nail」より、曲「Alone Again」をご紹介させて頂きます。

ドッケンは、80年代のLAメタルと呼ばれるアメリカのバンドです。バンドの中心は、作曲の才能もあり高い歌唱力のボーカルであるドン・ドッケンです。そこにエモーショナルなギターのジョージ・リンチが加わり、バンドとしての魅力が高まっています。

ドッケンには、アグレッシブな曲も多いのですが、今回、ご紹介する曲は、哀愁の泣きのバラードをご紹介させて頂きます。

ギターのジョージ・リンチには賛否両論ありますが、私は好きなギタリストです。原曲の演奏とは程遠いライブ演奏・見た目がダサい・筋肉が付き過ぎ、確かにそんな所もあります。しかし、それ以上にエモーショナルで心を揺さぶる音を出す素晴らしいギタリストだと思います。

例えギターの音がシッカリ出ていなくても、出そうとしている音を感じ取る事ができ、心に届くのですから、個人的には名ギタリストだと思っています。多分、演奏技術が高いと余裕で弾けてしまい無難な演奏に聞こえる所を、彼は自分の限界を超える演奏をしようとして弾き切れていない音があります。その限界まで攻め込んでいる音に格好良さを感じるのだと思います。


Dokken – Alone Again (Rock Candy Remaster 2014)

悲しいクリーントーンのギターから始まり、溜めの入ったベースが加わり、メロディアスなボーカルラインが入ってきます。哀愁の漂う霧の中で、決して届かない想いの丈を叫ぶような曲の雰囲気があります。この曲は非常に完成度が高く、全米のビルボードホットという一般音楽チャートでロックですが64位になったのも納得です。アルバムはアメリカレコード協会によりプラチナディスクに認定されている程です。

作曲は、ドン・ドッケンとジェフ・ピルソンによるもので、ジョージ・リンチはギターに専念しています。ドン・ドッケンの作曲の才能とバラードを歌い上げる歌唱力は素晴らしいです。ジョージ・リンチは曲を大切にしてギターを弾き、素晴らしい曲に仕上げています。

モチーフとなるクリーントーンのギターリフやサビのメロディーラインなど、聞き所が満載です。

今回の「心の琴線に触れる音」は、2:48~3:18のギターソロです。ジョージ・リンチらしく、感情移入の余り言葉が詰まる様なニュアンスを感じるギターソロです。ソロの後もボーカルとの掛け合いが続き、ボーカルを引き立てる演出が素晴らしいです。ドン・ドッケンとジョージ・リンチ、この2人の音の相性の良さを感じます。

曲の構成は、起承転結があり作曲の才能が光ります。そして、曲の終わり方も美しいです。

当時のライブ(ジョージ・リンチの神風ギター)


Dokken – Alone again(Live Philadelphia 1987) HQ

ギターを弾くための手に力が入り過ぎて、まともにギター・ソロが弾けなくなっている気もします。この感情移入こそが、声にならない声の様にギターの音として心に届くのだろうと思います。これが、LAメタル全盛期のドッケンです。ダサくないです。

比較的最近のバージョン(以前よりギターは上達しています)


“Alone Again” Lynch Mob@M3 Festival Columbia, MD 5/5/18

大きくアレンジが入っていて、注目ですね。年齢を重ねて上達している事は素晴らしいです。

賛否両論あるでしょうが、非常に独特で良いですね。

ジョージ・リンチと不仲だったボーカルのドン・ドッケンは、ギターの腕前も高かったようで、対抗意識が原因とも言われています。今は、ジョージ・リンチは外れて別のギタリストがドッケンのメンバーに加わっています。

ドンは、若手のバンドを発掘し、アルバムのプロデュースなども行っていた様です。

今は喉を壊してハイトーンが出なくなったようで残念です。

ご紹介のアルバムです。

Tooth & Nail

Tooth & Nail

LAメタル全盛期のサウンドを感じて頂き、少しでも良さが伝わると嬉しいです。

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心の琴線

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